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海外子育ての学び

オーストラリアの教育制度|日本との違いや国別教育ランキング!

2021年8月10日

オーストラリア
悩んでいる人
悩んでいる人
オーストラリアの教育制度って、日本とどう違うんだろう?

こんな疑問をお持ちの方に向けて、この記事ではオーストラリアと日本の教育制度の違いを簡単にご紹介します。

オーストラリアは留学先としても人気の国です。
私自身、過去にオーストラリアに留学した経験があり、現在はオーストラリアで3人の子供の母です^ ^

オーストラリア

この記事を書いている私は日本で生まれ育ち、大学卒業まで日本の教育制度のもとで学びました。

一方で、私の3人の子たちはオーストラリアの教育制度の中で成長しています。

この記事では、日本とオーストラリアの両方の教育制度に触れてきた私が、子育てを通して感じたオーストラリアの教育制度についてお伝えします。

オーストラリアの教育制度|日本との違い

オーストラリアと日本

オーストラリアの教育制度は、基本的には国の基準に基づいています。
ただし、教育の管轄は週ごとに行われているため、州によって細かな違いが見られるのが特徴です。

この記事では、州ごとに異なるポイントや全体的な特徴について、日本の教育制度との違いを交えながら紹介します。

オーストラリアの教育制度|義務教育は日本と同じ?

小中学生

オーストラリアの教育制度についてクイーンズランド州を例に、日本との違いを交えてご紹介します。

以下はオーストラリアと日本の教育制度の比較を表で表しました。
オーストラリア 日本
Prep Prep 幼稚園年長
Primary School Year1 小学1年生
Year2 小学2年生
Year3 小学3年生
Year4 小学4年生
Year5 小学5年生
Year6 小学6年生
Secondary
School
 Junior Secondary Year7 中学1年生
Year8 中学2年生
Year9 中学3年生
Year10 高校1年生
 Senior Secondary Year11 高校2年生
Year12 高校3年生
オーストラリアでは、Prep(準備教育)からYear10(高校1年生相当)までが義務教育となっています。これは日本の高校1年生までと同じ範囲にあたります。

また、以前はYear7(中学1年生相当)までがPrimary School(小学校)でした。

小学生

しかし、2015年の改正により、Year6までが小学校となり、Year7からはSecondary School(中学生・高校)に移行する形となりました。

Prepプレップは義務教育ではありませんでしたが、2017年からYear1(小学1年生)への準備段階として義務化されました。

プレップ(Prep)に入学するには、その年の6月30日時点で満5歳であることが条件となっています。

オーストラリアでは、Year12(高校3年生)を卒業後、日本と同様に進学・就職の選択肢があります。

大学、専門学校(TAFE)、または就職するなど、それぞれが自分の道を選んで進んでいきます。

以前は大学進学に必要な評価基準としてOP(Overall Position)が用いられていましたが、2020年から新しくATAR(Australian Tertiary Admission Rank)に移行しました。

この変更により、2020年の卒業生はATAR制度下での初の卒業生となりました。

ちなみに評価のシステムがOPからATARに変わった理由は、OPシステムでは1から25までという幅なので、大きく細かい評価ができないため、もう少し細かなライン付けができるATAR(Australian Tertiary Admission Rank)が採用されたようです。

ATARとは

ATARは、学生が同世代の中でどの位置にいるかを示すランクで、00.00〜99.95の数値で表されます。より細かい評価を行うためにOPの代わりに導入されました。

例えば、日本の偏差値のように、個々の学力が全体の中でどの程度かをわかりやすく示すことが目標とされています。

オーストラリアの教育制度|日本と違う学期編成

学校

日本の学校は一般的に3学期制ですが、オーストラリアの学校では4学期制が採用されています。

オーストラリアの各学期はおよそ10週間で構成され、各学期の間には2〜3週間程度のお休みがあります。 (12月に4学期が終了すると、翌年1月末に新学期が始まるまで長い夏休みとなります。)
小学校|中学校|高校 時期 季節
Term1 (1学期) 1月下旬〜4月上旬 夏〜秋
Term2 (2学期) 4月下旬〜6月下旬 秋〜冬
Term3 (3学期) 7月中旬〜9月下旬 冬〜春
Term4 (4学期) 10月〜12月上旬 春〜夏

オーストラリアと日本の小学校の違いを別記事でも紹介していますので、興味のある方は以下からチェックしてみてくださね^ ^

参考までに、
オーストラリアの多くの大学は2学期制で編成されています。

大学 時期
Term1 (1学期) 1月下旬〜6月下旬
Term2 (2学期) 7月下旬〜12月上旬

オーストラリアの教育制度|学校とカリキュラムについて

オーストラリア

驚くかもしれませんが、オーストラリアの学校では教科書がほとんど使われていません。

オーストラリアの授業では、先生がプリント教材を配布したり、コンピューターを使って学習します。

日本のように教科書を中心としたスタイルとは大きく異なり、柔軟なカリキュラムが特徴です。

オーストラリアの教育制度|公立学校 VS 私立学校

学校

オーストラリアには公立学校と私立学校があり、それぞれに特徴と違いがあります。

公立学校は政府が運営し、オーストラリア市民や永住者にとって学費がほぼ無料であるのが大きな特徴です。一方、私立は個人や団体が運営しており、学費がかかるため、比較的高額になる傾向があります。

参考までに、
公立の学校と私立の学校の特徴を以下にまとめてみました。

公立学校

  • 学費は基本的に無料(ただし文房具や制服、キャンプなどの活動費は別途必要です)
  • 学校の施設はやや古い場合が多い
  • 宿泊施設はない
  • 一定宗教である必要はない
  • 学区内に住んでいれば入学が比較的容易

私立学校

  • 公立に比べて学費が高い
  • 施設が比較的新しく、充実していることが多い
  • 入学に条件がある場合もある
  • 人気校では事前の予約が必要
  • 寮が設備されている学校もある

どちらを選ぶかは、家庭の教育方針やお子さんの適性に合わせて考えるのが良いでしょうね。

オーストラリアの教育制度|カリキュラムについて

学校で勉強する子供

オーストラリアでは、Year1(1年生)に入る前に、1年間の準備期間としてPrepプレップで基礎的な生活スキルを学びます。

プレップに入る際に、次のようなことができているとスムーズにスタートできますよ。

  • 簡単な指示を聞いて従える
  • 必要なことを先生や他の人に伝えられる
  • 自分で服を着たり、食事ができる
  • 他人と物を共有したり、順番を守れる
  • 先生や友達の話を理解できる

オーストラリアのYear1からYear10までの主なカリキュラムでは、以下の8つの学習分野が基本となります。

  1. 英語 (English)
  2. 数学 (Mathematics)
  3. 科学 (Science)
  4. 健康と体育 (Health and Physical Education)
  5. 人文学と社会学 (Humanities and Social Science)
  6. 芸術 (Arts)
  7. 技術 (Technologies)
  8. 英語以外の言語 (Languages)
オーストラリアは多文化社会なので、英語以外の言語教育も盛んです。特に、日本語を学べる学校も多いですよ。

参考までに、
オーストラリアの授業には宗教教育も含まれる場合があります。

ただし、公立学校では、親の判断で宗教の授業を免除することも可能です。これは、多様な価値観や文化を尊重するオーストラリアらしい制度ですね。

オーストラリアの教育制度|小・中で受ける全国テストNAPLANとは?

勉強

オーストラリアでは、『NAPLAN(ナップラン)』という全国共通のテストが2008年に導入されました。

このテストは毎年5月に実施され、小学生から中学生を対象に行われます。

NAPLAN(ナップラン)とは
National Assessment Program-Literacy and Numeracy の略です。

NAPLAN(ナップラン)テストは小学生から中学生の間で4回行われますが、対象となる学年は以下通りです。

NAPLAN(ナップラン)を受ける学年

  • Year3(小学3年生)
  • Year5(小学5年生)
  • Year7(中学1年生)
  • Year9(中学3年生)

また、NAPLAN(ナップラン)テストは以下の点で評価されます。

NAPLAN(ナップラン)で評価されるポイント

  • 読解力 Reading
  • 文章力    Writing
  • 基礎英語能力 Language Conventions
  • 計算能力 Numeracy

NAPLANEの結果を通じて、オーストラリア全体の平均と各生徒の学力レベルが比較され、自己評価を行うことができます。

良い成績をとった生徒は学校で表彰されることもあります。

参考までに、オーストラリアの子供たちは、レポートカードという形で通常の成績評価を受けます。

成績(レポートカード)は、A・B・C・D・E・Nで評価されます。

A:標準から新しい状況に転用可能な概念的な理解とスキルの洗練を示しています。

B:標準から概念的な理解とスキルの洗練が発展しつつあり、これが新しい状況に転用され始めています。

C:必要な概念的な理解とスキルを習得し、それらを馴染みのある状況で適用できることを示しています。

D:標準から必要な準備からの必要な概念的な理解とスキルをまだ発展させつつあり、馴染みのある状況でそれらを適用し始めていることを示しています。

E:標準を満たすために必要な概念的な理解とスキルをまだ習得しておらず、支援された状況でしか適用できないことを示しています。

N:判断を下すには十分な証拠がありません。

 

オーストラリアの教育制度|日本のような受験がない!?

勉強する子供

オーストラリアには日本のような受験戦争は存在しません。

悩んでいる人
悩んでいる人
じゃ、どうやって大学に入るの?

日本では、高校3年生になると受験勉強に集中し、中には塾に通ったり家庭教師をつけたりして大学受験に臨むのが一般的ですよね?

しかし、オーストラリアではYear12 (12年生)に進んだ時に行われるテストと、2020年から導入されたATARという数値によって、大学のランクを選んで進学します。
そのため、日本のような受験という形式はありません。

オーストラリアの教育文化では、受験に向けた過度な勉強は少なく、学校が終わった後に塾に通ったり家庭教師をつけて勉強することはほとんどありません。

これは日本の教育制度で育った私には少し新鮮に感じますが、個人的には良いのか悪いのか・・・つい勉強やら日本の教育やらが気になってしまいます^^;

そこで、わが家の子供たちは日本の通信教育を取り入れました。

通信教育

わが家では、オーストラリアの教育体系に合わせつつも、日本の通信教育を取り入れて学ばせました。

オーストラリアにも公文やアジア系の方が経営する塾などもありますが、私個人としては通信教育がわが子にはあっていたので、ストレスなく子供のペースで学べてよかったです。

通信教育に興味のある方は、別の記事『中学生におすすめのタブレット学習を料金で比較!安いのはどれ?』もご覧くださいね♪

個人には、オーストラリアの受験のないシステムは、子供にも親にもありがたいと感じています。

ただし、海外の大学は入りやすいけれど、卒業が大変という話をよく耳にしませんか?

そうなんです。オーストラリアの大学も入るのは比較的簡単ですが、入学後はかなり忙しくなります。

大学に入ると、課題やレポートの量がたくさんあります。

勉強する子供

もちろん、学部によって異なりますが、期日までに提出しなければならない課題がたくさんあります。

わが子を見ていても、「頑張ってるな〜」と感心することがよくありました。

そのため、大学に入ったからといって安心して遊んでいると、卒業できなくなってしまうので、注意が必要です^^;

オーストラリアと日本の教育ランキング

教育

教育レベルは国によって異なりますが、先進国の人々は開発途上国の人々と比べて、少なくとも基本的な高校教育を受けていることが多いですよね。

そこで、世界の教育レベルについて調べたところ、2つの組織から教育ランキングが発表されていました。

どちらもほとんど同じような調査結果ですが、順位に多少の違いがあったので、参考までに両方の調査結果をシェアさせていただきます。

順位 OECD(経済協力開発機構)の調査
2018
U.S.Newsの調査
2020
1 英国(United Kingdom) アメリカ合衆国(United States)
2 アメリカ合衆国(United States) 英国(United Kingdom)
3 カナダ(Canada) ドイツ(Germany)
4 ドイツ(Germany) カナダ(Canada)
5 フランス(France) フランス(France)
6 オーストラリア(Australia) スイス(Switzerland)
7 スイス(Switzerland) 日本(Japan)
8 スウエーデン(Sweden) オーストラリア(Australia)
9 日本(Japan) スウエーデン(Sweden)
10 オランダ(Netherlands) オランダ(Netherlands)

OECDの調査結果によると、アメリカは世界で2番目に優れた教育制度を持ってるとされていますが、数学や化学などのベンチマークが他の多くの国よりも一貫して低いスコアを示してるという点が指摘されています。

オーストラリアの教育制度|日本との違い【まとめ】

まとめ

オーストラリアの教育制度、日本と比べてどうでしたか?

それぞれの国で文化が異なるように、教育制度ももちろん同じではありません。

わが家の長女も今年大学を卒業しましたが、同じ年齢の子供を持つ日本のお友達の話を聞くと、受験がどれだけ子供にも親にとって大変なものなのかを実感します。

オーストラリアには受験戦争がなく、子供たちが自分のペースで進んでいける環境が整っていることは、本当にありがたいと感じます。

教育制度の違いを知ることで、それぞれのメリットや課題を理解できましたが、最終的には子供たちが健康で充実した人生を送ることが一番大切だと思っています。

最後までお読みいただき、ありがとうございました。

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